これから企業分析と決算観察をしていくわけですが、基本的に保有したい銘柄の特徴を公表しておこうと思います。
今現在買いたいと思う株の特徴が2つ
①価値創造が出来ている会社
②独自のビジネスモデル・参入障壁を持っている会社
この2点を強く持っている会社が理想です。
その条件を満たすのであれば、日本企業だろうが米国企業だろうが関係ないと思っています。
では一つずつ確認していきましょう。
価値創造できている会社
まず「企業価値」とは何か見ていきましょう
企業価値とは、企業の事業活動から生み出される価値です。
その企業が将来どれだけのキャッシュフローを生み出すかということです。
平たくいうと、「現金を残していける会社」なのかということです。
ここで投資したくなる企業の一例として、
急成長企業で売り上げはうなぎ上り、
しかしずっと赤字というベンチャー企業があります。
そんな状況を永遠に続けられては投資すればするだけ損をするのです。
黒字化してキャッシュが残るようになればいいのですが、現金がなくなっていくということは価値が減っていっているということなのです。
その状態で株価が上昇しているとしたらそれは投資家の期待値で株価が上がっているに過ぎないのです。
ここで株価の成り立ちを確認しておきます。
もう少しざっくり言い換えると、
このような構造になっています。
株価はその時の評価を表している状態であり、会社の価値そのものを表しているわけではありません。
よって、当然株価は参考にはしたいが、一番のポイントは将来に渡りその企業がキャッシュ(現金)を残していけているのかを見ていきたいと考えています。
たとえどんなに期待値が下がっていっても、業績がずっと上がり続けていけば株価は企業の価値が高まるのにつれて人々から見直されて上がっていきます。
長期的に株価は価値に近づいていくということですね。
価値創造の指標 ROIC
その企業が価値創造をできているかを確認するための指標の一つとしてROICがあります。
ROIC=Return On Invested Capital
=「投下資本利益率」
企業が事業のために投じた資金(自己資本も他人資本も込み)でどれだけの利益を生み出したのかという指標です。
一般的な計算式
要するに、
株主のお金と事業のために借りたお金で、どれだけ本業で稼いだか(税引き後)
という指標です。
特殊要因ではなく、本業で継続的に利益を残していける会社を選別していくために使える指標として参考にしています。
高いROICを継続している企業は長期的には株価を上昇させている傾向があります。
独自のビジネスモデル・参入障壁を持っている会社
継続的に成長を続けていくためには参入障壁があるに越したことはないのです。
例えをあげるとしたら、Google。
Googleは検索エンジン、YouTubeなどから広告収入を得ているビジネスモデル。
Google以上の検索エンジン、YouTubeやGoogleマップを超える代替サービスを今から作るのにどれだけのハードルがあることでしょうか。
ほぼ不可能といってもよいでしょう。
このように高い参入障壁を持った企業は継続的にキャッシュを残していく可能性が高いことはイメージできるかと思います。
そして、高い参入障壁を持つことと、ROICの高さはある程度関連してくるはずなのです。
価格競争が激しくなると、利益は低くなりがちなわけで、独自の技術などを持つ企業は競争が少ないため価格決定も自由度が高くなり、利益率も高くしていくことができます。
企業の継続的成長という観点で、
利益率が高くてもすぐに他の企業に真似されやすい企業よりも、
他の企業が真似できないものを持っていて、
一定の利益を残していける企業こそ長期で投資をしていける価値のある企業と見ています。
ちなみにGOOGの売上、キャッシュフロー、株価の推移を参考までに。
業績はマネックススカウター、株価チャートはトレーディングビューですがどちらも無料で使えるというのが素晴らしいです。
マネックス証券での計算上、GoogleのROICは直近28.36%(2021年12月期)でした。
ROICは自分で計算できるに越したことはないですが、マネックス証券さんでは確認できるようになっています。
計算されたROICから資本コストというものを加味して企業価値を考慮していくのですが、資本コストに関しては今回は割愛します。
少なくともGoogleが企業としての価値を高めていることは明らかです。
それにしても素晴らしすぎる企業…
まとめ
私が投資していきたい企業の特徴を2つ挙げました。
1.価値創造ができる企業=高ROIC
ビジネスモデルも加味したいので10%以上で検討したい。
2.高い参入障壁を持つ会社
継続的に価値を高めていける会社なのかを見極めていきたい。
この2点を軸に価値と株価を考えつつ、投資先を判断していきたいと思います。
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